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ケースワーク

急にあちこちでトイレを…

質問

ペットの種類/品種名:犬/チワワ
ペットの年齢:4歳
ペットの性別:オス
去勢・避妊:未
何についての相談:トイレ
いつ頃からの問題:1週間前から
飼育環境:室内
散歩頻度:30分以内
同居動物:飼っていない
タイトル:急にあちこちでトイレを…
相談内容:
こんにちは。今回はトイレについてご相談があります。
うちのちっぷはチワワで、最近4歳になったばかりの雄犬です。
去勢はしておりません。
以前はトイレも出来ていたのですが先週、金曜日から家のあちこち(特にキッチンと和室)でおしっこをしてしまうようになりました。
自分たちが調べて思い当たる要因は 、
①水曜日に、ヒートが終わったばかりの雌犬と接触した(初めは匂いを嗅いでご挨拶していたが、後はお互いに興味を示さなかったのですが…)事による発情。マーキング
②いつも使っていたネット販売のトイレシーツをきらしてしまい、デオシートに変えてしまったのが気に入らない
③1歳半の娘に対してのやきもちが爆発
④ゲージ内で自分の寝床を汚したくない(トイレもゲージ内ですが、ゲージを使い始めて半年以上この状態で今まではちゃんとしていました)

などが、当てはまるのかと思っています。
このような行為についての原因、解決策など専門家のご意見を伺いたくて質問させていただきました。
ちなみに、今はキッチンと和室には入れないようにして、和室に置いてあったゲージをリビングに持ってきて、トイレがすんだらおやつをあげて出してあげるようにしています。
キッチンなどに行きたがり、隙を見て行ってしまうとすぐにトイレ体勢をとろうとします。
また行けないようにすると、しばらく徘徊した後、しょうがなしに自分のゲージ内のトイレへ行くといった感じです。
急にこのような問題行動をするようになってしまったので、とても困惑しています。
どうかお力添えをお願い致します。


回答

いろいろとお調べのようですね。
正直なところ、原因の候補が挙げられても、環境についてがわからなくてはトイレが急にできなくなったり本当の理由がわかりかねます。

ひとつひとつ検討してみましょうか。

①可能性があります。未去勢ということですから、そのような性的な要因はいつでも転がっています。ただ、あちこちにするようになるまで丸二日間かかっていますね。もしそれが原因だったとするとその日帰った途端に行動パターンが変わることでしょう。

②もちろん可能性はあります。「気に入らない」という言い方はちょっと違いますが、「環境の変化のひとつ」として考えても良いでしょう。社会性があまり養われていない子たちによく見られるケースですが、おうちの中で本の些細な変化があるだけで神経質になり、行動パターンが容易に変わってしまうことがあります。

③もう一つのメール内容にも書いていましたね、この「娘に対しての焼きもち」。これは「お姉ちゃんばかりかまわれるのに、どうしてボクはかまわれないの?」という感じのことでしょうか。もしそうなら、「焼きもち」という言い方はこれもちょっと違います。「気を引く為に」の可能性がありますね。たまたま違うところで排泄をしてしまった時のご家族の反応が、その子にとってはとても褒美的なものだった時に強化されます。例えば、トイレ場所以外でおしっこをした時に「あなたが一瞬にして飛んできた」「なにか話しかけてくれた(あなたは説教をしているつもりかもしれませんが)」などです。これが理由になるベースは、あまりにもお散歩に連れて行ってもらえていなかったり、ほとんど向き合う時間を作ってもらえていない家庭によく見られる「ねじ曲がった関係」になっているようです。

④ほぼこの理由ではないでしょう。数年間サークルの中でできているのですから、今更、という理由で、この可能性は薄いと思われます。


犬とは時々「いきなり行動パターンが変わる」ことがあります。「たまたま」「何らかの環境の変化で」「来客があったから」「工事が近所で行なわれている」「地震があった」など、ほんとうに一瞬で些細なことで、いつもとちょっと違う行動が出てくることがあるのです。本当は吠えないのにこんな時に吠えている、トイレがいきなりできなくなった、などなど良く挙げられます。しかし、問題は「行動パターンが変わった」ことではなく、周りの人間がその行動にどう対処するか、なのです。
いままでそんなことをしなかったのに、と思われる行動を「様子見」してくれれば数日で元に戻ったりするものです。でもその変わった行動に対して過剰な反応を見せてしまうと、神経質にさせるか、または「構ってもらっている」の勘違いをさせるか、いずれにしてもその行動を「強化」させてしまう結果となります。

以上をふまえて理由はいろいろ考えられるのですが・・・。

今あなたは「かけション」に困っているのですから、これはどのみち「かけションに体する対処」をしなくてはいけません。対処とは、かけションをしようとした瞬間に現行犯で止めていく、といった至って単純なこと。最初のうちはストーカーのように後をつきまとわなくてはいけません。他の部屋にもあえて入れてかけションするタイミングを待ち計って下さい。でもしっかりとペットシーツで排泄をした場合は、これもちゃんと現行犯で褒めてやることです。

また、かけションに関しても「こちらからの要求」であるため、逆に要求を聞いてもらう為には相手の要求も聞いてあげなくてはいけません。「わがまま」な要求ではなく、「心の要求」のことです。「あなたがその子をちゃんと見てるよという安心感」を与えてあげることです。それをなくしては、止めたい行為も止まらなくなりますからね。

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