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ケースワーク

支配性行動について

質問

2か月半になるボーダーコリーを飼っています。
噛み癖が酷くて困っています。
こら、と叱る、噛んだらケージに入れ無視する、噛むところに苦い液をつける、
天罰法、はては蹴るといろいろ試してみましたが効果がなく増長する一方です。
確実に自分は上だと思っているらしく、
最近は気にくわないことがあると本気で噛んでくることもあり困っています。
何か解決策はないでしょうか。


回答

まず、あなたの先入観をお捨てください。その子は「自分が上」とはひとつも思っていないはずです。「噛む」のは「噛み癖」ではなく、それが今ある唯一の発散手段となっているだけです。抑圧すればするだけ逆上していくのは当たり前です。
2ヶ月半齢。遊びたい盛り、はしゃぎたい盛り、走り回りたい盛りの真っ最中です。そしてあなたが飼っているのはボーダーコリーです。他の犬種よりはるかに運動による発散が必要です。
「噛む」からと、罰ばかり与えていても全く効果はありません。なぜなら今は、お子ちゃまらしく「心と体を全身全霊で発散させる時期」なのですから。
だまされたと思って、毎日時間のある限りお外でその子が「もう満足。帰ろうよ」というまで走らせてあげてみてください。毎日時間が許す限りたくさんの人や犬たちとコミュニケーションを取らせてあげてください。毎日行くところへはどこへでも一緒につれて回ってあげてください。
上記はそう簡単にできるものではありません。精神エネルギー消耗や時間拘束を伴います。しかし、「子犬を成長させる過程」では不可欠なものであり、また、飼い主との関係を深め、家族としてのルールを学ぶために大切なこと。「育児問題」としっかりと向き合うことで、その子が2−3年後には落ち着いた大人へと成長してくれることでしょう。
今は「怒る/叱る」ことはそこまでは必要ではありません。ただ「発散」させることによってその子の心と体を健康的に育てていくことが肝心です。
「遊ぶ子はよく育つ」のです。一緒に笑い合い、一緒に遊び合い、一緒に何でも経験し、時には叱って「いけないことを教える」。子犬の時期は特に、お母さんが上手に「大人になるガイド」を教えてあげることが必要なのです。

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